大規模継続家族調査による家族形成期の困難に関する実証的解明

子ども学 ジェンダー 社会学 社会
3:すべての人に健康と福祉を
5:ジェンダー平等を実現しよう
キーワード

総合人間科学部 / 社会学科

田渕 六郎 教授

概要

 大規模継続家族調査とは、日本家族社会学会全国家族調査委員会が企画・実施している全国規模の家族調査(全国家族調査)のことで、1998年の第1回調査から、これまで3度の本調査と、関連調査を行っています。本研究は、これまでの調査と2019年1月から4月にかけて実施した第4回調査を素材にして、時系列で比較可能な過去の調査結果との比較を行いながら、急速に多様化しているわが国の家族の現状・あり方を把握し、今後の家族政策の策定に役立てることを目的としています。

応用例

 第4回調査では、家族構造、家族関係、家族についての意識などに関する様々なデータを収集しました。これらのデータを解析することで、家族が抱えているニーズや課題を把握することができます。これを踏まえて、個人や家族向けのサービスの開発・提供を行うことで、新たなビジネスチャンスを創出できる可能性があります。具体的には、以下のようなものが挙げられます。
*家族のコミュニケーションを円滑にするサービス
*家族のライフスタイルをサポートするサービス
*介護支援サービス
*子育て支援サービス

今後の発展性

 第4回調査データを利用して二次解析が進められます。

共同研究・外部機関との連携への期待

 人口変動社会における家族関係や世代間関係の変容を明らかにすることで人々の特徴やニーズを理解し、政策の策定、新たな商品・サービスの開発やマーケティング戦略の策定に役立てることができます。今後、企業との共同研究、自治体や政府機関との連携、社会福祉・教育機関との連携を希望します。

関連特許・論文等

Family sociology in Japan: Recent developments and the current state of the field
Rokuro Tabuchi  
INTERNATIONAL SOCIOLOGY   36(2) 231-242   2021年3月

シェアする