機能性高分子の設計によるバイオ分野へのアプローチ

マテリアル・リサイクル
3:すべての人に健康と福祉を
6:安全な水とトイレを世界中に
キーワード

理工学部 / 物質生命理工学科

竹岡 裕子 教授

連絡先 y-tabuch@sophia.ac.jp

概要

当研究室では、機能性高分子の設計、合成、評価を主たるテーマとしており、バイオ・医用分野への応用展開を目指した材料開発を行っています。例えば、π共役系高分子を利用した核酸検出材料の開発や、生分解性高分子を利用した人工骨材料やスキャフォルド材料などを研究しています。一例を紹介いたします。
  
水溶性ポリチオフェンを用いた核酸検出剤
π共役系高分子の一つであるポリチオフェン誘導体は可視光領域に吸収を示し、外部環境の変化に応じて、その色調や蛍光特性を瞬時に変化させることが可能です(図1)。また側鎖に種々の官能基を導入することが容易であり、側鎖種に応じて基本特性を制御することができます。本研究室では、DNAを特異的に検出可能な水溶性ポリチオフェンを合成しています。一部の構造を変更することで、DNAの添加後に色が変わるポリマー、蛍光強度が変わるポリマーをそれぞれ得ることができました。特定の塩基に対して認識能を示す可能性も高く、このポリマーを核酸検出剤へ応用することを検討しています。

応用例

バイオセンサー

今後の発展性

選択性と感度を向上し、吸収位置の制御などを行うことを検討しています。

研究設備

ゲルろ過浸透クロマトグラフィー(GPC:Gel Permeation Chromatography)、FT-IR(Fourier Transform infrared Spectrometer)、AFM(Atomic Force Microscope)、曲げ強度試験機

共同研究・外部機関との連携への期待

  • 材料開発や核酸メーカーとの共同研究を期待します。

関連特許・論文等

Y. Takeoka, M. Hayashi, N. Sugiyama, M. Yoshizawa-Fujita, M. Aizawa, M. Rikukawa, Polymer Journal, 47(2), 164 (2015).

シェアする